ツボに訊け!
たまに「鍼に行ったんですけどあまり効果がなかったんです」
こんなことを言われる方がいます
そこでことさらにオステオパシーのよさを売り込みたいところですが
変わり者の私はこう答えます
「鍼をなさる先生にも上手い方もおられるでしょうし、下手な方もおられるでしょう」
「たまたま運悪く上手い方に当たらなかっただけじゃないですか」
「我々のオステオパシーの術者でも上手な方もいますし、下手な方もいます」
こんな風にいうと私がさも上手そうに聞こえるかもしれませんが
そういう意味ではありません
国家資格の有無を問わずいろんな手技療法が存在します
そのなかでも長い歴史のあるものはそれなりに効果があったからこそ存在するわけです
たいした効果がなければどこかで消えてなくなっていたはずです
ただそれぞれ素晴らしい手技療法でも術者自身の技術や知識の問題として未熟なひともいます
受ける方としてはその辺の見極めが難しいと思いますし
単に技術や知識だけの問題ではなく個人の考え方や環境などの条件が複雑に絡み合うともっとややこしい問題も出てくると思います
よく拝見しているブログでこの本を知り取り寄せました
自らが鍼灸師である著者が業界の裏表を書いています
単なる暴露本というわけではなく鍼灸の世界の問題点や鍼灸の素晴らしさを客観的につづっているので読み応えがありました
ここまで書いていいのかなと思うほどズバリ踏み込んだ表記が多く痛快そのもの
久しぶりにに夢中で読んでしまいました
いい鍼灸院とそうでないところの見分け方なんかもドキュメンタリータッチで書かれてあって思わず笑ってしまいます
まったく鍼のことを知らない女性ライターに鍼灸院で施術を受けさせ
ミシュランのように採点してしまおうという企画はなかなかのものです
女性ライターの軽いノリと付け加えられた解説のギャップが面白い
ここで登場するスナックの二階にあるいかにも怪しい鍼灸院はいいですね
怪しいけれど腕が立つ・・・って感じで
女性ライターがどこも悪くないことを見抜き、なおかつ施術の効果も抜群
こういう先生はまさに私の憧れとするところ
怪しいことにかけては私も負けず劣らずですが
腕の方はとなると多少の疑問符がつきます(笑
この本は鍼灸のことが書かれていますが
整体でも同じようなこと当てはまり、私も身に覚えがあることがいくつもありました
こんな仕事をしていると周りのことが見えなくなり
独りよがりな発想で仕事をしていることがあります
反省点がいくつもあったのでこの本を読んだ甲斐があるというものです
業界の方が読まれてももう一度客観的に自分を見つめなおすこともできますし
誰のために仕事をしているのか再認識できると思います
また一般の方がいい治療院選びをするとき役にやつと思います
一般の方は「ツボ」というものに鍼をさしたら
スイッチを押すごとく効果が出るとお考えかもしれませんがそんな単純なものではありません
東洋医学の世界観とともに鍼を打つ意味が説明されています
ここは読み応えがありましたねぇ
またこの本は硬い部分もありますが、総じてユーモアにあふれる記述が多く
プロの鍼灸師からみた「北斗の拳」に出てくる秘孔をそれぞれ解説しています
これがけっこう笑えるんですよね
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コメント
こんにちわ!
ツボに訊け・・・ですね。
痛いところに当たったりして、気持ちがいいと
ツボに丁度どんぴしゃなのでしょうね。
新年会、イタリアンとは、豪華ですね。
色んなお料理、堪能されたのでしょう~。
投稿: うさうさ | 2009/01/28 15:38
この本には我々が「ツボ」と呼んでいるものの正体も書かれています
おっしゃるような感覚的なことの解説も面白かったですよ
イタリアンといってもビール飲んで騒いでたのできちんと味わってません
投稿: ひろ | 2009/01/28 16:27
有難うございます、早速買ってみます。
安くて内容が充実した本って探すの難しいですよね。
たまには施術を受ける側にも立たないとダメだな~
投稿: ヒヨっこです | 2009/01/28 16:57
今買っておかれて数年後にもう一度読み直してみても面白いかもしれません
> たまには施術を受ける側にも立たないとダメだな~
実際受けてみると気づくことも多いですよ
私もいろんなところへ行って実際施術を受けました
意外と何気なしやってはいけないことをしているもんです
つまらんセミナーに参加するより勉強になることが多いはずです
投稿: ひろ | 2009/01/28 17:23