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2008/12/18

自然流「だし」読本

漢方なんかでは「医食同源」などといいます
食は健康の源
それが原則であるはずです
薬などによる治療はどうしても頼らざるを得ないときの例外的なものと考えた方がよさそうです
もっとも戦後の日本では「飽食の時代」と呼ばれ
あふれかえった「食」に体を蝕まれるという皮肉な現象も起きています
ともあれ健康であるためには「食」は欠かせません
飽食の時代だからこそ「正しい食」を求めることにより健康を維持したいものです
物を売るためのゆがんだ情報が多い中
正しい情報を得るのは自己責任でしなければいけないと思っています

Photo
自然流「だし」読本 船瀬俊介

タイトルの通り「だし」についてのお話です
かつお、昆布などのダシの詳しいことが書かれてあります

一番読み応えのあったのは「味」についての詳しい考察
「甘み」「塩辛さ」「スッパイ」「苦い」「旨い」という五種類の味覚
それの意味と身体維持における必然性は感動ものです
「甘み」=糖質、「塩味」=血液(体液)のナトリウムバランス
「酸味」=ビタミン、「苦味」=ミネラル、「旨み」=アミノ酸
これら生きる上において必須な要素と味覚との関係の記述は納得です

基本的に我々が生きる上において必要な要素ばかりです
とりわけ糖分や塩分は、これがなくては生きていけません
それだけに美味しく感じさせて積極的に摂取するよう身体に刻み込まれています
だから「旨い」と「甘い」「塩からい」を混同しがちなんですよね
塩からいものや甘いものを無条件で美味しく感じるようではいけません
大量摂取により生活習慣病におちいる恐れもあります
これらの違いをしっかり認識しながら味わいたいものです


「だし」の宿命のライバル化学調味料に対する考察においては
時代を感じる古い表現もありますが、予想通り辛辣です(笑
後の半分は当然のごとく天然だしのPRが延々と繰り広げられます

立場上、我田引水の内容とならざるを得ないところもありますが
それを割り引いても従来の日本食を支えた「だし文化」の合理性と
簡便、利潤追求などを背景にして構築された現代の食文化の問題点が浮き彫りになります

けっこう気合を入れて読みました

Dscf2430

さあ。。そろそろ本を返しに行かないと・・・(笑

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コメント

こんにちわ!
「医食同源」って、よく聞きますよね。
やはり、毎日食べる食事は、大切ですね。
五種類の味覚、読んでみると、なるほどと
思いますね。

投稿: うさうさ | 2008/12/18 10:05

それぞれの味覚に身体的な意味があることを知りました
ということは身体が要求するものによって味覚も変わりうるということなんですね
生活環境などの要素を含めると「味」という感覚に個人差があることを改めて思い知りました

投稿: ひろ | 2008/12/18 10:12

おぉ~っ
その本は…
って、まだ返してはれへんかったんですか~(汗)

投稿: かっちゃまん | 2008/12/18 11:03

じっくり読んで研究していましたからね
仕事の本でもここまで真剣には読みません(笑

それで昨日返しに行ってまた面白いネタをいただいてきました
無理やり作ったネタもありますが・・・

察しはつくとは思いますが明日のお楽しみということで・・・( ´艸`)プププ

投稿: ひろ | 2008/12/18 11:11

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