慢性と急性
ずっと以前から悩んでいるのが「慢性」と「急性」の区別
「症状はあまりひどくないが、治りにくく、経過が長びく病気の性質・状態」が慢性
「症状が急に起こり、その進み方が速いこと」が急性
辞書で調べるとこう説明されています
言葉だけの問題ならばそれですむのですが
現場での問題となるとややこしい問題もあるんです
腰痛だけに絞って考えると・・・
突然激痛があらわれ、身動きができない状態のときが急性の腰痛で
慢性の場合は重だるい状態が長期間に及ぶというのが一般的な説明だと思います
(正しい定義づけがあれば教えてください)
ギックリ腰なんかで動けなくなるのは急性症状だといえます
急性の腰痛の場合、しばらくは安静にしてほしいのです
その原因となる筋肉が引きつった状態がしばらく続くこともありますので
不用意に動かすと余計に症状が悪化する恐れもあります
「突然ギックリ腰になって歩けないんですけど・・・」
こんな電話がかかってきたら
「しばらくおとなしく様子を見て、動けるようになったらお越しください」
このように申し上げます
一番ややこしいときに身体を動かすことはたとえ病院に行く目的でも危険なことがあります
また「冷やしたらいいですか?温めたらいいですか?」とご質問を受けますが
炎症がありそうなときは冷やすのが原則です
ただ私は「身体に尋ねてください」なんていうんですが
冷やして楽になるんだったら身体が冷やすことを欲している
逆に温めて楽になるんだったら身体が温めることを欲していると考えています
他人から冷やした方がいいと言われて何が何でも冷やさないといけないというのはナンセンスです
楽になるために冷やしたり温めたりするわけですからどんなときにも「絶対」といことはありません
むしろフレキシブルに対応した方がいいと思います
中には何が何でも冷やせという方もおられ、むかし実験的に自分の身体でやってエライ目にあったことがあり、その後風呂に入ったらすぐに症状が取れたこともあります
何でも自分で体験した方が良くわかります(笑
話が横道にそれたようですが・・・
どうも話を整理する能力に欠けるようですヾ(_ _。)ハンセイ…
慢性の腰痛といえば「重い」「だるい」「しびれる」
こんな症状があるけど動けないことはないというパターンが多いようです
疲労がたまり、さらに疲労の回復力が低下し、身体の機能が徐々に低下していくという悪循環が長期に及んで症状に至るケースがあり
そこから血行不良に陥り冷えやすい身体になります
血行不良が改善され疲労回復機能も向上されれば症状が楽になるわけですから
身体を温めるのは有効な手段だといえます
むかしから温泉治療というのが続いているのは慢性症状のためだといっていいかもしれません
ただ本質的には人為的に体表面を温めるんじゃなくて
血液の循環をよくして身体の内側から温かくなる
すなわち基礎体温が上昇することが問題解決のポイントになると考えています
だからムリしない程度で日常的に軽い運動をするのが長期的に慢性の腰痛を治す一番の手段だといえます
・・・とこのように説明すると「慢性」と「急性」の区別ははっきりとつくようですが
急性のギックリ腰で何もない状態で突然襲い掛かるかというとそうではありません
むしろほとんどの場合、慢性的に疲労がたまりいつギックリ腰をやってもおかしくない状態で、それに気づくことなく生活をしていて、ある日突然何かのきっかけでギックリ腰をやってしまうというのが実に多い
激しいスポーツをやっていて突発的に腰を痛めた場合を除きほとんどがこのケース
ギックリ腰になるかならないかスレスレのところで生活していて
何気ない動きをきっかけに発症するのが常です
「歯磨きをしていた」「掃除機をかけていた」「椅子から立ち上がった」
普段ならなんの問題もないごく普通の動きでギックリ腰をやってしまう
実はその裏に本人さんが気づかない慢性的な状態が潜んでいるからなんです
だから施術のときまず急性症状を取り除く作業をして
さらにその後、慢性症状をなくす方向で施術を進めます
急性症状が徐々に慢性になる場合もありますし
このように慢性状態から急性症状を引き起こすケースもあります
慢性といったらいいのか?
急性といったらいいのか?
私自身は確信を持って言い切れないことが多いのです
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コメント
そうですよね。
全く何でもなかったのに突然ひどい症状が出るというのは理解に苦しみます。
殆どが、本人が気づかない慢性的な状態が潜んでいるんだと私も思います。
こういう事では、確信を持って言える事の方が少ないんじゃないかと思います。
投稿: persian | 2008/11/25 08:29
ちゃんと説明が出来ていると思いますよ!
何でも「この法則!」というのは稀だと思うので
説明って 難しいです。
慢性的症状→何かの原因で急性期症状→慢性期症状期間→治癒又は慢性的症状だけど自覚症状なし。あるいはあってもこの程度と思っている・・・
はぁ~ やっぱり難しい!
投稿: 冬薔薇 | 2008/11/25 08:37
persianさん
世の中の現象には何らかの因果関係があると思います
極端に重いものを持ってぎっくり腰なら納得できますが
些細な日常動作だけでぎっくり腰になるはずもありません
たいていの答えは身体に書いてあります
冬薔薇さん
そういっていただけると心強いです
言葉の上での定義づけはできても、その裏に潜む数多くの事象があるはずです
それを見つけることが問題解決の糸口になるんじゃないかと考えています
「急性」と「慢性」はある意味表裏一体なのかもしれません
投稿: ひろ | 2008/11/25 08:51
グキッ!って膝が音を立てたときは急性なのは間違いないですよね。
かといって、今は長く歩くと痛いですが「慢性」かというとなんか自分では違うような気がします。
まだ一回目やし(笑)
私の場合は、急性期の回復期ですよね。予後が大事と肝に命じております。
で、わたしのうどん好きは間違いなく慢性化しておりましてこれは時に劇化する傾向があり家計に大きく影響を与えております(>д<)
投稿: うどん好きのあゆ | 2008/11/25 14:48
あゆさんの膝はたぶん今の段階では慢性とはいいにくいでしょうね
だからこそ慢性化させないように気をつけていただきたいです
間違っても老化現象のそしりを受けないようにね
うどん好きに関してはもはやつける薬がないというか
お気の毒ですが手遅れ状態でしょうね(;´Д`A ```
投稿: ひろ | 2008/11/25 14:55
もう爆弾かかえてくらしてます(笑)
急性にならないように気をつけねばと、今誓いました(爆)
ごろごろしないで、出歩きます(笑)
あっそう、うどん食べようと前屈みになって、ぎっくり腰にな
った事ありました。お気をつけあそばせ
ほっほっほっほっほぉ (ノO⌒*)
投稿: みさりん♪ | 2008/11/25 21:56
トレーニング他の蓄積疲労?&寒さのせいか、
先日傷めた肩に加え、両かかとが慢性的に痛
みます(爆)。
コレを慢性痛と呼ぶかは置いといて(いいので
しょうか?汗)、時々「継続的に痛い時期があ
る」というのが結構厄介ですね…。
遂にこの年になって、親の世代と似た悩み?を
抱えることになるとは…(汗)。ショウガの量
は増えているんですが(^^A;)。
投稿: あっけ | 2008/11/25 22:13
こんばんわ!
ギックリ腰で動けなくなるのは、急性症状なのですね。
慢性と急性も、そうですが、温めると冷やす。これの
見分け方が難しいです。
ギックリ腰で行った時、何て言われかた、今になると
思い出せないんです。
投稿: うさうさ | 2008/11/25 22:47
みさりん♪
慢性の腰痛の方は軽いうちは意外に気づかずに過ごしがちです
で、突然ギクッとやるから怖いんです
うどん食べてぎっくり腰。。あながちない話ではなさそうですね
あっけさん
油断してはいけませんよ
けっこうそんなことから慢性化するケースが多いです
スポーツ選手の慢性症状の多くはそういうところから始まると思います
ショウガですべてを解決するにはチト荷が重いです
いろんな要素で努力することを心がけてください
うさうささん
いざというときは「温」と「冷」の両方をやって気持ちのいいほうを選択したら間違いありません
投稿: ひろ | 2008/11/26 08:23