痛みと稼動域(五十肩)
朝起きて何気なしに腕を挙げようとしたら激痛が走った
俗に言うところの「五十肩」ってこんな感じで始まります
昨日までなんともなかったのに、ある日突然痛みが走るから怖いです
経験した方ならご納得いただけると思います
ところが我々の立場からすると少し見方が違います
実は本人が気づいていないだけで痛みが出る前兆があるんです
「五十肩」には激しい痛みとともに、腕が上がらない、後ろに引けないなどの運動制限を伴います
人によって動かせない範囲や、痛みの程度もずいぶん異なりますが
「高齢者におきやすい」「運動制限がある」「肩から腕にかけて激しい痛みがある」「自然に治る」というのが一般的な定義のようです
ただ50歳台に発症しやすいということなんですが
「五十肩」という名前がつけられたのが江戸時代ということで
当時の平均寿命が50歳代だったことから高齢者に起こりやすいということで
必ずしも50歳代で起こるというわけではなさそうです
さて、なって悲しい五十肩ですが
もし痛みが出る前に予防ができたら誰だってしたいですよね
先ほど申し上げたとおり「ある日突然痛みがでる」というのは前兆に気づかないから「突然」なのであって、前兆の段階で気づき何らかの手当てをしておけば、激しい痛みに悩まされる確立はいくらかは減ると思います
もちろん絶対に予防できるという保障もありませんのでその辺りはご理解ください
どうやって、いったい何に気づけばいいのかというと
それは「稼動域」です
五十肩はまず先に稼動域が減少します
そしてその後に激しい痛みがではじめます
その時間的な差はひとそれぞれでしょうから場合によっては何十年も「間」が開くかもしれません
ただ腕の動く範囲が充分なうちは五十肩にはならないということになります
このブログでも何度か取り上げましたが
ラジオ体操第一の一番最初の「腕を前から大きく上げて背伸びの運動~~」ってやつをやってみてください
いいですか!ゆっくり 大きくですよ!!
あくまでも動く範囲の確認ですからスピードはいりません
そのかわり大きく腕を動かしてください
そのとき腕を挙げて両耳に当たれば合格
当たらなければ将来の五十肩を心配してください
たとえ痛みがなくても正常な稼動域が損なわれています
一ヵ月後かもしれません 十年後かもしれません 三十年後かもしれません
そのままだと五十肩になる確率は高いはずです
いや。。場合によっては大きく腕を回したときに軽い痛みを覚えるかもしれません
そうなるとさらに確立は高くなるといえましょう
痛みのない場合は毎日少しずつ腕を大きく動かす練習をしましょう
間違えても一度にたくさんやらないでくださいね
疲れることによって自ら墓穴を掘る人が必ずといっていいほどおられます
何十年もかけて動く範囲が狭くなったのに、1日や2日で何とかしようという甘い考えは禁物
逆にじっくり年数をかけて元通りにしようと考えた方が無理がありません
痛みがある場合は様子を見て場合によってはどこかで診てもらうほうがいいかもしれません
また五十肩は自然に治るといいますが
これは単純に痛みがなくなるだけで、稼動域は減少したままというのが多いようです
激しい痛みが出ているときよりは動くはずですが
それでも関節本来の動きとは程遠いケースがほとんどです
この場合も腕を大きく回す習慣をつけることにより、年数をかけて治していってください
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コメント
こんにちは
先生的に、整体師や柔整師の将来はどうなると思いますか??
保険が使える資格の柔整師は不必要なんでしょうか。
有資格者は増え続けてますが、先生のような能力のある人が増えてるとは思えません。
資格あるなしではなく、実力を付ける方が大切なのでしょうか…。
接骨院に勤務しても食べていけなさそうで…
開業しても同じような…。
やりたい仕事をやってても食べていけないんじゃどうしようもないですし。
不安でしょうがありません
投稿: 柔整の卵 | 2008/11/05 12:58
まさに私も今それです(^^;上がりますが、後ろにやると痛みがあります。でも動く事はうごきます。老化って事ですね。
投稿: みさりん♪ | 2008/11/05 18:31
柔整の卵さん
先行きの不安があるのは誰もが同じことです
柔整師のニーズは間違いなくありますが、今という時代では需要と供給のバランスが悪いように思えてなりません
それが自由競争だと思いますけど・・・
今、どの職業でも生き残ることが難しくなっています
ともすれば枝葉のノウハウでかわそうとして本質的なことを忘れるご時世かもしれません
何のために、誰のためにその仕事をしているのか?
明確な目的意識を強く持たないと軸足がぶれてしまうこともあります
私は普段そんなふうに思って仕事をしています
投稿: ひろ | 2008/11/06 08:15
みさりん♪
しなやかな腕の動きはダンスでは重要だと思います
ダンスで(日常生活で)使わない範囲でも余裕を持っておくことは必要です
たまに練習してくださいね
投稿: ひろ | 2008/11/06 08:16