究極の身体
読書の秋。。第二段です
いかに効率的に身体を動かすかは昔からの命題です
効率よく身体を動かすとはより少ない労力で、より大きな力を生み出すこと
無駄な力を入れることはフォームを乱すばかりか
特定部分に過剰な負担をかけ、ひいてはケガの原因にもなりかねません
武術から身体の動きを分析し、私たちが常識的に考えていた動きに対する検証しています
動物本来の動きのメカニズムを取り戻すことにより、潜在的な能力を引き出せるとあります
筆者の提唱する「究極の身体」の動きと、一般的な「レギュラーの身体」の動きの違いを細かく分析しています
その視点が斬新でかつ合理的なので「目からうろこ」って感じです
筆者独自の用語も多いので、読むときは筆者の世界にいったんは素直に入った方が理解しやすそうです
ことさらに有名人の名前を出して信憑性を高めようとする部分がやや鼻につきますが
せっかくスタープレーヤーの名前を出すならもっと詳しく比較分析していただいたほうがよかったと思います
それでも内容的には今年読んだ本の中でも最もためになった中の一冊であることに間違いありません
以前に音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のことという本を読みましたが
ここで書かれていた「アレクサンダーテクニークとボディーマッピング」という理論の各論のように受け取りました
「究極の身体」の使い方は武術でもスポーツでも音楽でも共通しているようです
共通しているといえば・・・
ちょっと専門的なお話になりますがm(_ _)m
この本で筆者が言われる「究極の身体」は操り人形のように「吊るされた」状態をベースとしますが
なんとなくクラニオセイクラル・バイオダイナミクスで登場する「吊るされた自動的に移動するファルクラム」という概念に共通するものがあるんじゃないかと考えます
ひとは不必要な力が加わることにより操り人形のごときバランスを失います
その積み重ねが「不活性のファルクラム」を生じせしめる原因のひとつになるのかもしれません
「究極の身体」で言われるように最小限の力で最大限のパフォーマンスができる身体は、体制機能障害が起こりえない身体と言い換えてもいいのかもしれません
「究極の身体」と「普通の身体」の大きな違いは力の効率にあります
効率が悪い。。その程度が低い場合、疲労につながり最終的には痛みになるかもしれません
この違いが「慢性的な症状のプロセス」になるとすれば
私が施術する際にアプローチの順序、部位にそれを取り入れても面白いかな?
・・・とこんなことを考えております
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コメント
やっぱり勉強家ですね~。
確かに実に興味深い内容の
オンパレードではありますが。。
「コレが正解!」というものが
無く、究極は目的やその人の状
態によって異なる…というとこ
ろも面白いですよね。
…そして改めて。コレだけのこ
とを日々学んでいる方に施術し
て頂いたことを、ありがたく感
じずに入られませんね^^v
投稿: あっけ | 2008/10/16 23:24
本人は興味があるからやってるだけで、勉強している意識ってほとんでありません(笑
「いかに力を抜くか?」
力みすぎの現代人にとって究極にテーマなのかもしれません
力が抜けてこ理解できる力の入れ方だと思います
この本を読んでから日常の何気ない動作でこのテーマを実践しようとしています
投稿: ひろ | 2008/10/17 08:11