腰椎分離
先日、横綱朝青龍が巡業の休場届を出しながら
モンゴルに無断帰国してサッカーをしたという疑惑を受け
二場所の出場停止の処分を受けました
その中で朝青龍関の症状に腰椎の疲労骨折がありましたが
腰の骨を折ってサッカーができるわけがない
これが疑惑の最大の焦点だったんじゃないかと思います
「腰の骨が折れた」というと相当重症のような印象を受けられると思います
しかし腰椎の骨折といってもいくつかのパターンがあります
これらの図のように椎骨の中心部分(椎体)自体が砕けるように骨折するケースは
年配の女性に多いケースです
骨密度が低くなることにより椎体が支えることができなくなるのが主な原因です
ところがスポーツ選手などに多い骨折は「腰椎分離」といって
椎体と椎弓が分離してしまうケースです
運動をしたときや、長時間座っていると痛みが出てくることが多いようです
特に反り返ったときに骨折部分に余計圧迫が加わりますので痛みが激しくなったりもします
これもやはり骨折に違いありませんので安静が一番の薬です
ところが骨折部分に強い力が加わらないときには
激しい痛みが出ない場合もあります
時には痛みがあまりない場合本人が骨折していることを知らない間に治っていることもあるそうです
また運動能力が低下しな場合もあるそうです
もちろん軽く見ていると「すべり症」を伴ったりしますので
手術を必要としない場合でも一定期間のコルセットの着用と
スポーツ禁止というのが一般的な治療法となります
従って朝青龍関がサッカーで見事なヘディングシュートを打ったとしても
一概に仮病とは言えないかもしれません
しかし病院で疲労骨折の診断を受けている以上
本人は骨折の事実を知っているのだから
安静にしていなければいけないのは言うまでもありませんね
お腹が痛いといって学校を休んで、昼から遊んでいるところを先生に目撃されたらバツが悪いのと同じでしょうし(笑
「李下に冠を正さず」
ふとこの中国の故事成語を思い出したニュースでした
(図:図解 腰痛学級)
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コメント
こんにちわ!
先程は、お祝いコメント有難うございました。
再来週、楽しみです。
朝青龍の事は、ほんと腰の骨を折ってサッカーが
できるわけがないですよね。
困ったものですね、折角の国技が・・・。
投稿: うさうさ | 2007/08/03 11:49
腰椎分離の場合程度いかんによってはサッカーができるかもしれないんですよ
お互いに4年目に突入ですね
これからも美味しい料理の記事楽しみにしています
投稿: ひろ | 2007/08/03 12:10
「腰椎疲労骨折」を調べており、こちらに辿りつきました。
すみません。ひとつ質問させてください。
今回、「手術をしたことを考えて約6週間の休養、加療を要する」しかし「深刻なのは腰ではなく、ひじ」と説明されています。
ということは、腰はかなり軽症と解釈できますが、腰椎分離の場合程度いかんによってはそんなに早く治るものなのですか?
よろしくお願い致します。
投稿: ジャスミン | 2007/08/13 10:10
まず申し上げておかないといけないのは
骨折に違いありませんので甘く見ていてはいけません
腰椎分離というのは骨折という事実にすら気がつかないケースもあります
椎骨は前縦靭帯と後縦靭帯にはさまれてあたかもコルセットで固定されているような構造になっています
それゆえ骨折箇所が大きく動くことも少ないことで
痛みが出にくいケースもあります
ただそれが軽症とか重症という問題とは少し異なるようです
もちろんひびが入っている程度のものであれば骨折部分の治癒にはさほど時間がかからないこともあるそうです
それに対して肘の靭帯を痛めている場合は完治に要する時間はずいぶんかかるともいえます
またリハビリに要する時間もかなりかかるようです
必ずしも骨折の方が重傷であるとはかぎりません
投稿: ひろ | 2007/08/13 12:26