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2006/12/21

Once Upon A Time その2

昨日ご紹介したOnce Upon A Timeですが
今日は詳しいアルバムの解説を専門家の先生にお願いしました
 
 
「once upon a time」といえばおとぎ話で冒頭に使われる「むかしむかし・・・」という言葉に訳されるが、このアルバムには「ジャズ今昔物語」というサブタイトルがつけられている。ジャズのスタンダードで固められたこの作品には、単に昔の名曲が収録されているだけではなく、もうひとつの「むかしむかし・・・」が存在しているような気がしてならない。アルバムを聴いている我々の「むかしむかし・・・」を甦らせてくれる。聴き手の懐かしい青春時代の想い出を、あたかもミュージカルを観ているかのようにストーリー仕立てで演出してくれる。ときには軽快に、ときには切なく「むかしむかしの喜怒哀楽」を想い出してみようではないか・・・

それでは私たちもいた「むかしむかし」へご一緒しよう
第一幕は〈Blue Moon〉
「夢見る少女が蒼い月を見ながら突然現れた彼を想う」そんな情景が浮かぶ。甘酸っぱい初恋をイメージさせる。
キュートなボイスが軽く胸を締め付けてくれる。
〈Goody-Goody〉
恋愛はえてして思い通りにはいかないもの。大好きな彼氏が他の女性に想いをよせることもある。「嫉妬」「意地悪」そんな女性の性(さが)を明朗快濶に歌われてしまうと、ついつい可愛くさえ思えてくる。ひょっとしてこれは男の性(さが)なんだろうか?
ボーカルと楽器の会話が聞こえてきそうだ。
〈Star Dust〉
黄昏時、かすかに光る星を見て切ない気持ちに浸る。サックスとピアノが甘く切なく響く
〈How High the Moon〉
夜も更けて高く上った月を見て気持ちは昂ぶる。柔らかいタッチの多田恵美子のピアノがさえる。切なくか細い心情をボーカルが表現する。
〈More Than You Know〉
あなたが知ってるより・・・私はあなたを愛しているの
少女が大人に変わる。そんな変化を感じさせる。レインボーボイスの真骨頂がここにある。
〈Bewitched〉
胸に響くアコースティックギター。軽快なボサノバ。
成長した少女は傷つきつつも強く振舞う。意志の強さがボーカルに乗り移る
〈A Night in Tunisia〉
起承転結の「転」。激しいドラムは彼女の心の響きだろうか?解き放たれた大人の女の第一歩か?
チュニジアの月を見て女は何を想う・・・
〈Left Alone〉
ビリーの詞にマル・ウォルドロンが曲をつけたが、この曲を歌う前にビリーが死去したという因縁の曲。
悲しい別れを歌い上げるボーカルには大人の女の気品が漂う。多田恵美子のピアノが郷愁を誘う。
〈What A Difference A Day Made〉
新しい恋を探して女は歩き始める。目を見開いて力強く歩く彼女には以前のか細さはない。
たった一日で世界はかわる。迫力のボイスとラテンのリズムが胸騒ぎを呼ぶ。
エンディング〈On The Sunny Side Of The Street〉
このミュージカルのエンディングテーマ。生きる力をみなぎらせながらの大円団。カーテンコールがわきおこる。
キャスト全員が再び舞台に立ち喝采を浴びる。

一枚のアルバムを聴き終わったとき、一人の主人公の残像が残る。あどけなさが残る少女から大人の女になるまでのボーカルの移り変わりは圧巻だ。門馬綾子ならではの演出は次のシーンを期待させてくれる。
一曲一曲をさまざまな思い入れで聴くこともできるし、アルバム全体のストーリーを映し出すこともできる。これほどまでに起承転結のあるアルバムもそうお目にはかかれない。

さて、次はどんな手で私たちを魅了してくれるのだろうか?その前にもう一度最初から聴いてみるとするか・・・
 
 
(なんちゃって評論家 ひろ)
 
 
新進気鋭のうどん評論家のひろ先生の解説でした(´-`)
いかがでしょうか。。これでどんなアルバムかおわかりいただけたでしょうか?

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コメント

凄い、凄い、さすが、うどん評論家ひろ先生ですねぇ^^)

て、こと、ないでしょう?
素晴らしいと思います。 ホント!!

投稿: teru | 2006/12/21 11:19

このアルバムには独特のコシがあって歯ごたえも抜群です
ダシの返しも充分で鰹と昆布の香りが柔らかなハーモニーを奏でます(爆

投稿: ひろ | 2006/12/21 11:50

>独特のコシがあって歯ごたえも抜群です

味わってみたい一品です(笑)

ネットショップで購入できるのですね

投稿: みさ♪ | 2006/12/21 13:30

ぜひ味わってください\(^o^)/
よろしくお願いします

踊れそうな曲もありますよ(´-`)

投稿: ひろ | 2006/12/21 14:32

一つの歌劇になっているんだね。 すごいなぁ♪

こんな風に、構成を考えてる歌い手は少ないんじゃないかな。

投稿: 眠り猫 | 2006/12/21 15:56

後でご本人に聞いたらそういう趣旨じゃなかったそうです
あくまでも私個人の思い込みってやつでさぁ(笑

投稿: ひろ | 2006/12/21 16:12

teruちゃんに買ってもらう事にしました♪
来るのが楽しみです♪
もんちさん、聞きますからね。
何?ダンスにも使える曲があるのですね。
またまた、楽しみです♪

投稿: みさ♪ | 2006/12/21 16:44

ありがとうございます

ぜひ踊っていただいてDVDにして発売しましょう\(^o^)/
その節はまた紹介させてもらいますからね(笑

投稿: ひろ | 2006/12/21 16:49

しまったぁ(;,;´_ゝ`;□ヾ(・ω・`。) フキフキ
ひろさんところで聴いてきたらよかった^_^;

今日もいろいろとあって、夜中に帰宅しました。

何か重くてココログの管理ページに入れません(*_*)

投稿: 390X | 2006/12/21 22:58

目の前にCDが置いてあったけど気づかなかったでしょ?(笑
連日ご苦労様です(´-`)

投稿: ひろ | 2006/12/22 07:58

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