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2006/08/04

脳震盪

一昨日行われたボクシング・タイトルマッチでは
辛くも亀田興毅の判定勝ちに終わりました
判定に対するご批判もいろいろあるようですが
とりあえずはお疲れ様でした

私も家で中継を見ていて、ご存知1ラウンドのあのシーン
ランダエタの放った強烈な右フックでダウンを喫しました
「効いてるな・・・」思わずつぶやきました
なんとかゴングで救われましたが
あの時亀田選手の身体の中では何が起こっていたのか?
 
 
よく聞く症状ですが「脳震盪」が起きていたのかもしれません
脳震盪とは外部からの力により神経機能が損なわれ
運動・感覚障害を伴うものをいいます

脳はとても柔らかいもので直接外部の力が加わるとひとたまりもありません
内部で血管が損傷しただけでも脳は圧迫を受けるほどです
そんな柔らかい脳を硬膜・くも膜・軟膜という三層構造で保護し
しかもくも膜と軟膜の間には脳脊髄液と呼ばれる液体が流れ
脳は脳脊髄液の中で浮いた状態になっています
さらに一番上から硬い頭蓋骨がカバーしているわけです

だから頭を拳骨でゴツンといっても
なかなか脳にまでダメージは伝わりません

ところが厄介なのが回転を伴う脳への衝撃です
あのランダエタのパンチのように
横から顎に向かってクリーンヒットしたとき
頚椎を軸として脳は突然揺さぶられます
そのとき本当にダメージを受けるのは
殴られた顎ではなく、高速で回転させられた脳なんです
遠心力で予期せぬ方向へ動かされることにより
一時的にせよ障害が発生します

その後フットワークが悪くなったりするのも
脳が感覚・運動障害を起こしているからなんです
真面目にスポーツ・トレーニング!:応急処置などはこちらをご覧ください)

場合によっては命にかかわることや
重大な障害が発生するとこもありえます

観ている方は派手な打ち合いのほうが面白いに決まっていますが
やってるほうは命がけ・・・
これだけは知ってていただきたいものです

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コメント

本当に恐ろしい~
ボクサーってのは、ときに「あしたのジョー」のように、廃人になってしまう・・・
こんな命がけのファイターは今のこの世の中逆に貴重かも。
やりたいことが見つからず、生きる意味がわからず、きちんと学校に通い、成績もそこそこで、なんの問題もなく・・・見える青年達が、ときどきびっくりするような事件を起してしまうこの世の中で。
やりたいことがあるってことは、本当に幸せなことですね。

投稿: もんち | 2006/08/04 08:57

現実問題としても引退後に障害が出たりするケースも少なくありません
命がけだからこそ、感動を呼ぶのかもしれません
でもできる限り不幸なケースは避けるべきでしょう

やりたいこと、やるべきことがある人。。一番幸せなのかもしれません

投稿: ひろ | 2006/08/04 09:15

脳震盪。。。ボクシングはまだやったことはありませんが、スキーやスノーボードは好きです。
ぶつかられることも多くって
今年もスキーで滑ってる途中スノボのおにいぃちゃんにぶっつけられてしまいました。。。「いったーーーい」
しばらく動けませんでした。足払いをくらった感じですね(内股、外掛けじゃないよ 爆)

脳が。。。ぐらぐらですか・・・今シーズンは気をつけます!!

投稿: teru | 2006/08/04 12:56

ボクシング。。やらんでよろし・・・(´-`)

正面からの衝撃も怖いのですが
意外に回転を伴う転倒も脳に衝撃を与えますので要注意です

内股、外掛け。。受身の練習をしておきましょう(笑

投稿: ひろ | 2006/08/04 14:23

いろいろと批評はあると思いますが、

亀田もがんばったと思います。

亀田の体、頭の中でひろさんが言われている事が起きていた

ら怖いですね。頭がおかしくなったら人間終わりですものね。
ボクシングって命がけなんですね。

投稿: みさ♪ | 2006/08/04 17:04

こんにちわ!
お祝いコメント、有難うございました。
ひろさんは、2日後が2周年なのですね。
これまた、2人、Wでお目出度い!
亀田興毅の判定勝ち、う~んと納得が
いかなかった人も多いのではと・・・。

投稿: うさうさ | 2006/08/04 17:06

みさ♪さん

どんなスポーツでも危険と隣り合わせです
危険回避のためのトレーニングをしていても
なかなか脳は守りきれません

かといってまったく安全でも見ているほうも興味がそがれます

その辺の矛盾はなんともならないんでしょうけど・・・
 
 
うさうささん

ウチも明後日は盛大にやります←何を?(笑

亀田興毅。。とりあえず本人が一番不本意だったはずです
次回に期待します

投稿: ひろ | 2006/08/04 17:12

名前を度忘れしましたが
ボクシングから俳優になられたかたで
脳のハンモック・・・
卵のからざ状のところが
強い脳震盪のため切れて
生死をさまよった・・・
そんなことをうかがいました。
確か・・・「赤」がつく人と。

うさうささんやひろさん。
お誕生日ですか・・・
実は うちの薔薇ちゃんも8月生まれ!
そっと お誕生日会をします・・・(笑)

亀田くん。。。
周囲の大人(マスコミなど)が悪すぎかと・・・
疑惑。。。と言っても 本人が判定しているわけでなし。
とても 彼ひとりが「裏工作」しているわけでもあるまいし。
エンターティメントをどこまで演出するか・・・
それを踏まえて 報道して欲しいですよね。
ひろさんのおっしゃるとおり。
本人が一番。。。かと。

投稿: 冬薔薇 | 2006/08/05 07:15

そうでしたね。。「浪花のロッキー」と呼ばれたあの方も
世界戦の前哨戦でまさかのKOで引退を余儀なくされました

ちなみに赤井英和と亀田の父親とは因縁があり
素人のときストリートファイトをなさったそうです
あのおふたりもなかなかの「ごんたくれ」でらっしゃったみたいです(笑

未成年の子供に群がって銭儲けを目論む方の思惑もありそうですから


お誕生日はお互いひそやかに祝いましょうね(∂∇<)/

投稿: ひろ | 2006/08/05 07:55

ひろさん、こんばんは。
リンクどうもありがとうございます~!

脳震盪はコワイですね・・・。
サッカーやラグビーなどの競技を長く続けていた選手が10数年たって脳に障害が起こる場合が一般の人に比べて高い、というのを何かの記事で読みました(もちろんボクシングはもっと割合が高いです)。
サッカーはヘディングの影響、ラグビーはタックルやスクラムの影響とのことですが、こうなるとスポーツ全般に危険はつきものということになるのでしょうか・・・。

スポーツ現場にたずさわるものとしては何はなくとも頭は守ろう!帽子はかぶろう!と指導しています。

投稿: ニャロメ | 2006/08/05 23:02

我々は見ているだけですけど
現場の人は事故が起こらないように予防したり
起きたときの処置がたいへんですね

楽しいはずのスポーツで不幸になってはいけません
競技の能力を向上させるよりも
不測の事態に備えるほうが神経を使うでしょうね

がんばってくださいね


またお気づきの点があればアドバイスよろしくお願いします

投稿: ひろ | 2006/08/06 07:50

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