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2006/03/18

経験則

あるお方から大腰筋についてもっと書いてほしい
こんなリクエストを頂きました
今まで大腰筋についてはいくつか書いてきましたが
今回は私独自の見解について書いてみます
ただし医学的な根拠については???ですので
そこんとこについてはご理解いただきたいと思います

大勢の人の身体を触っていると
いろいろなことを感じます
ある種の法則性みたいなものです
それらのほとんどは「勘」みたいなもので
根拠に乏しいというのが難点ですけど・・・

大腰筋というのは腰痛関連の筋肉では
多くの場合「鍵」になる筋肉だと思っています
「大腰筋を制するものは腰痛を制する」(byひろ)
それぐらい大事なものだということです
a-452

ところで腰痛の場合大腰筋だけが拘縮しているケースはまれです
腰背部や大腿部の筋拘縮も当然のように起こります

これに対してひとつの法則性を感じています
大腰筋が拘縮する場合それに対し拮抗関係にある筋肉も
同程度の拘縮を見るということです

大腰筋の作用は
大腿を上げる(股関節の屈曲)
下肢を固定するときは体幹を前屈する
ということです

ということはこれらの作用に対し拮抗関係にあるのは
股関節の伸展にかかわる筋肉と
体幹の背屈にかかわる筋肉ということになります

股関節の伸展にかかわる筋肉としては
大殿筋とハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)
体幹の背屈(腰背部)にかかわる筋肉としては
脊柱起立筋ということになりますが

大腰筋が拘縮するときはその拘縮の程度に応じて
大殿筋やハムストリングや脊柱起立筋に拘縮が見られるようです
左右一対で存在する大腰筋ですが
「インナーマッスル」と呼ばれるように
これらを触ることはできません
つまり触診によりその拘縮度合いをはかることはできません

しかしこれら拮抗関係にある筋肉を診ることにより
大腰筋の状態を推察することも可能ではないかと考えています

大腰筋の拘縮度合いを診るテストもありますが
激しい腰痛に人にこのテストをすること自体危険なときも少なくありません
そういうときに他の筋肉で推測することもできますし
また施術においても直接大腰筋に対するアプローチが危険だと感じたときに
ハムストリングや大殿筋や脊柱起立筋をほぐすことによって
大腰筋に影響を与えることも可能ではないかと思うのです

さてこの法則性の論拠なんですが・・・
これがまたわからないんです(悩
おそらく相反神経支配に関連しているのではないかと考えているのですが
適切な説明がつきません
どなたかご存知の方がいらっしゃれば教えていただきたいです
(参考:神経回路
理解できたら年末のレポートの題材にさせていただきます(笑

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コメント

σ(´ x `;*)ンート・・・よくわかりません(^^ゞ
腰痛の主な原因が大腰筋(・・?

投稿: 390X | 2006/03/18 10:39

ごめんなさいね。。m( __ __ )m

今日はリクエストにお答えするために少し専門的なお話になってしまいました
普段は一般の方にもわかりやすい説明を心がけているのですが・・・

たまには難しいことを知っていることも示しておかないと(笑

投稿: ひろ | 2006/03/18 12:32

適切なアドバイスや論拠になるかは不明ですが・・・

「関連痛領域」からアプローチして 「関連痛」を引き起こす「対象筋」を抜き出したら 様子が見えてくるのではないでしょうか?

「大腰筋」の付着は
起始・・・第12胸椎~第5腰椎椎体・椎間板および腰椎の横突起
停止・・・腸骨筋とともに大腿骨の小転子

作用は
股関節の屈曲。主要姿勢保持筋。

関連痛領域として
・腰部内側 ・上腹部から鼠頚部までの腹痛 ・大腿前面部で鼠頚部から膝までの中間

その他の検査対象筋
・腸骨筋 ・腹直筋 ・腹斜筋 ・菱形筋 ・股関節内転筋 ・腰方形筋 ・腰椎起立筋

この辺の「対象筋」から詳細をとって 更に「対象筋」の「対象筋」とさかのぼりいわゆる「姿勢性腰痛症」へと関連付けては いかがでしょうか?

あとは 同じことですが 股関節運動の神経支配からのアプローチでも同じような結果を求められるかも知れませんね。

ちなみに 腸腰筋は「腰神経叢+大腿神経」ですから ちょこっと関わる「大腿神経」は大腿四頭筋をつかさどり
その中の大腿直筋は膝関節の伸展の他に股関節の屈曲にも関わりますから 
こんな様子で理由付けが出来るかも知れませんね。

股関節運動を支配する上殿神経・仙骨神経叢・閉鎖神経・脛骨神経(結局全部になりそう・・・)から
筋肉を探れば 「ハムストリングス」の理由付けになるかも知れません。

私の頭での追跡はここまでぐらいです。
間違っていたらm(__)m

たまには難しいことを知ってそうーと 示しておかないと(笑)

投稿: 冬薔薇 | 2006/03/19 09:47

なるほどねぇ~
いろいろな角度からのアプローチができそうですね

冬薔薇さんとコンビになってよかった\(^o^)/
またい~っぱい教えてくださいね~~

投稿: ひろ | 2006/03/19 11:40

大腰筋との拮抗関係にある筋肉として脊柱起立筋群と同様に「腰方形筋」に注目しています。腰方形筋の方が大腰筋より少しは探りやすいですしネ。
脊柱起立筋群は脊髄神経”後枝”の支配を受けていますが、「腰方形筋」は大腰筋と同じ脊髄神経(腰神経叢)”前枝”の支配です。また、大腰筋と筋連結していますのでよりラブラブな?密接な関係があるのかも・・・。
拮抗関係でいうと大腰筋というより、腸恥隆起に停止する「小腰筋」でしょうが、この筋肉は50%の人は欠如しているとのこと・・・小腰筋がない人はその分「大腰筋」に負担がかかるのかも??
腰方形筋は起始である第12肋骨が成長不全で伸びていないと(胸椎の腰椎化)その形状や能力にも影響が出るような気がします・・・。
このあたりの深部の筋肉群の状態に腰痛のカギがあるように気がします。

投稿: dream | 2006/03/21 17:24

おお。。さらなるアドバイスが・・・
ありがとうございます(;´Д`A ```

皆さんのご意見をもとにもう一度勉強しなおしてみます


それにしても・・・

小腰筋。。すっかり忘れていましたぞ(汗

投稿: ひろ | 2006/03/22 08:10

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