半月板
お正月に家内の実家に行くと父親から相談を受けました
なんでも膝が痛くて正座ができないというのです
よくあるパターンです
高齢になると膝痛は誰でも経験するものです
しかも歩き方を見ていても不自然な様子はありません
そうたいしたことはないだろう・・・
こう思ってズボンのすそを上げてもらい見てみると
かなり腫れ上がっていました
それも異様な場所が異様に腫れていたのです
これだけ腫れて歩くときには痛みを感じないこと自体おかしいし
膝の内側が極端な腫れ方をしていました
どうやら私の出る幕ではなさそうです
父親には早急に病院に行くよう促しました
こういうときに闇雲に施術しても余計にひどくなるばかりです
後日、病院で診察してもらったら
静脈が炎症を起こしていたそうです
もちろんこういう場合も私の守備範囲外です
こういう例外的なケースもありますが
高齢者に一般的に見られるのは半月板の損傷です
半月板は内半月板と外半月板があります
この半月板が膝関節のクッションの役割を果たしてくれます
歩くときには体重の2~3倍の加重が膝にかかるといわれています
ところが加齢に伴い半月板が押しつぶされるようになり変形してしまいます
これが変形性膝関節症です
膝が痛くなり、曲げ伸ばしが充分にできなくなることが多いようです
重篤な場合には手術を余儀なくされることもあります
しかも厄介なことに高齢者の場合は骨自体や軟骨も変形していることもあるので
半月板だけを処置しても痛みが取れないこともあります
もちろん整体を受けたからといっても
変形したものが元に戻るはずもありません
だから「治すことはできませんよ」と最初にお断りしておきます
我々のできることといえば
大腿四頭筋やハムストリングなどの筋肉を弛緩し
膝への負担を少しでも軽くすることです
これにより多少なりとも膝関節の稼動域が広がり
痛みも軽減することもあります
ただしその方の状態によって効果も変わってきますので
まったく変わらないこともしばしばですし
痛みが軽減するといってもさほど長続きするわけではありません
あくまでもご自身のリハビリのお手伝いといったところです
根気よく長く痛みと付き合っていかないといけない
本人にも私たちにも厄介な症状のひとつです
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