触診
今の機械ものはいけません
修理しようとしてネジをはずして開けてみても
わけのわからない部品がぎっしりと詰まっています
不用意に外したりしようものなら
二度と修復できないようになってしまいます
こんなことからオヤジの威厳が損なわれているのではないでしょうか?
いくらいい道具を持っていても中の構造が理解できないと
宝の持ち腐れになってしまいます
私たちの仕事だってそうです
いくらいい技術を持っていても
どこが悪いのかわからないと施術のしようがありません
施術や矯正を行う前に充分な触診が必要です
当然のごとく我々は検査をするための機械を持っていません
すべて「手」でしなければなりません
触って硬さ・熱・バランスなどを探ります
しかし我々が触れるのは体表面だけ・・・
筋肉を触るといっても皮膚表面からしか触ることができません
衣服に触れた手から皮膚を越え脂肪をかきわけ
ようやく筋肉にたどり着きます
さらに筋肉にも表層筋と深層筋があります
表層の筋肉の硬結(コリ)でも見つけにくいのに
インナーマッスルと呼ばれる深層筋に
手のセンサーがたどり着くことは容易ではありません
たどり着いたらたどり着いたで
悪い筋肉の「言い分」も聞いてやらねばなりません
施術者の独善的な主張だけでは
悪い筋肉はへそを曲げてしまうこともあります
どうしてこんなになったのか・・・
筋肉はその理由を涙ながらに語ってくれます
「そうか、そうか。。そんなことがあったのか・・・」
言い分をひとしきり聞いて
それから悪い筋肉とその持ち主との間に入り仲裁を試みます
変なやつだと思われるかも知れませんが
いつもこんな感じで施術をしています
この仕事で一番大事なものは何か?
こう聞かれたら・・・
「触診」。。たぶんこう答えるでしょう
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コメント
うぁ~。
まさしくこれです!!
筋肉がへそを曲げないように言い分を聞いてやり、
「まぁまぁそう硬くならないで・・・」となだめてすかして・・・そんな感じです、すごくよくわかります(涙)
「ここだよぅ」と言っている声を、もっとよく聞いてあげたいのだけれど、まだまだ修行が必要ですわ。。。
実際に体を触っているのは手で、位置も深さも合わないと効かないのですが、さらにその感触を感じているのは頭(=心?)、それが一本につながって、はじめて筋肉がゆるむような気がするのですがどうでしょう?
しなり具合に強さを合わせないと、またかたくなに心を閉ざしてしまう気難しい筋肉ちゃんに、まだまだ片思いです。
投稿: Tavi | 2006/01/30 00:04
筋肉ちゃんに片思いですか。。
女性らしい表現ですね(^.^)
お互い早く想いが伝わるようになればいいですね
でも感受性の強い子ですので
大きな心で言い分を聞いてあげないといけないかもしれませんね
投稿: ひろ | 2006/01/30 07:52