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2005/06/16

肩甲骨の癒着

ひどい肩こりの方や五十肩にある程度共通したことが見受けられます
それは肩甲骨が背中(肋骨)に癒着しているということです

もともと肩甲骨は腕の骨(上腕骨)と鎖骨に関節があるだけで
かなり自由に動く骨なんです
kenban

例えばバンザイするにしても
肩関節だけをみるとだいたい90度ほどしか上げることが出来ず
ちょうど腕を水平に伸ばしたところまでが限界なんです
そこから先の動きは肩甲骨が外に開くような動きを見せ
手を頭のほうまで上げることが出来るのです
ほかにも腕を動かすときには肩甲骨は
縦横無尽の動きを見せます

ところがその肩甲骨が背中に癒着してしまうと
当然のごとく動きは制限されてしまいます
それでも人の体はえらいもので
何とかがんばって脳からの命令を遂行すべく
腕を上げてしまうのです

しかし動きの悪い肩甲骨を動かすためには
筋肉は相当の負担を強いられます
結果、余分な疲れがたまって
肩周辺の筋肉は硬くなるのです

それがひどい肩こりにつながったり
場合によっては炎症を起こし五十肩の誘因になりかねないのです

もちろんこれがすべての原因だというわけではありませんが
余分な負担になることは間違いありません

実際私が肩甲骨の癒着を和らげると
ひどい肩こりも多少マシになるようですので
肩こりと肩甲骨は密接な関係があるといわざるを得ません

ただ問題は長年かかって癒着した肩甲骨を
短期的に解放できるわけではありませんので
そこそこの回数は要します


自分で癒着をとる方法といえば
腕を色々な方向に動かすことです
ラジオ体操みたいなのがいいと思います
あと「平泳ぎ」の腕の動きを上に向かってやるのもいいでしょう
もちろん痛みのある方は絶対にやらないように!
・・・余計ひどくなります

ただし5年~10年かかって癒着したのだから
最低1年以上は続けていただきたいものです
そして早く直そうとして急激にやったりすると逆効果
「お前のおかげでひどい目にあった」なんていわないでくださいね

ゆっくりと大きな動きで毎日少しずつやることが大事なんです

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コメント

こんにちわ!
肩甲骨が背中に癒着しているのですか。
そう言えば、中学生の頃から肩こりありますよ。
δ(⌒~⌒ι)とほほ...
毎日、ラジオ体操するといいですね。

投稿: うさうさ | 2005/06/16 17:51

そんなに難しいことをする必要はありません
ただ毎日続けることが大事なんです

ラジオ体操・・・侮れません

投稿: ひろ | 2005/06/17 07:58

すごく参考になりました!ありがとうございます~★

投稿: 通りすがり。 | 2008/03/07 14:56

こちらこそお読みいただきましてありがとうございます

投稿: ひろ | 2008/03/07 15:04

こんにちは。もう一年くらい肩が痛く、今年の四月から病院に通い始めました。かなり痛みがあり、服が自分で脱げないほどで、注射を打てば痛みは軽減されます。
肩に石があるということです。
実は今日気づいたのですが、痛くない方の手で痛い方の肩甲骨をぎゅっと内側に引き寄せるようにしながら痛い方の手を上げると...痛みを感じずに手を上げることができます。

これも肩甲骨の癒着でしょうか?
運動で解消されますか?

投稿: きら | 2008/09/28 18:56

正直申し上げて実際に施術をやってみないと癒着があるかどうかはわかりません
ただ腕を上げたときに痛みが出るならば他にもっと大きな原因があると思います
癒着の問題はあったとしてもそれだけで激痛が走るまではいきません

肩甲骨の内側を引き寄せながら腕を上げたら痛みがでないのならば
むしろローテーターカフに問題があるのかもしれません

http://youtuukan.cocolog-nifty.com/axis/2005/03/post_6.html

以前ローテーターカフについて書いた記事です
よろしければ参考までに・・・

ただしこの場合は私がやってもずいぶんと時間がかかります

お医者様が言われるとおり肩に石があるのが痛みの主な原因である場合は石を取り除かない限り痛みは続くと思います

投稿: ひろ | 2008/09/28 20:32

現在「肩関節周囲炎」との診断で整形外科に通ってます。
腕を動かすと肩甲骨あたりも痛いのですが、肩甲骨と肋骨が
癒着しているのかどうかは、どのようにして判断されるのでしょうか?
また癒着ということは組織と組織がくっついてしまったわけで
直すには手術しかないようにもおもえるのですが、、。
少しづつ、はがしていけば、改善されるものなのでしょうか?

投稿: しじゅう肩 | 2009/01/29 22:19

我々も安易に「癒着」という言葉を使うのでその程度がわかりにくいとは思いますが
しじゅう肩さんが思っておられるほど重篤な状態ではなく筋膜の癒着程度で考えております
簡単なマニュピレーションの手技でその判断は容易につきます
軽い程度でしたら簡単に改善しますし、何度やっても改善しないケースもあります
やはり個人差はかなり強いですね

本文中にもありますとおり問題は本来の可動域が損なわれることにあります
程度が低いうちは痛みはありませんが
年を重ねて動く範囲が著しく減少しますと痛みに転じるケースも少なくありません

ただしじゅう肩さんのように痛みがある方については
肩甲骨のはく離の手技をすることは痛みを伴うこともありますのでなかなかできませんし
腕が上がりにくいとか後ろに引けないような方は肩甲骨周辺の筋肉の多くがかなり拘縮しているはずですので(だから「肩関節周囲炎」と呼ばれるわけです)、ここに書かれた単純な問題ではすみません

投稿: ひろ | 2009/01/30 08:02

 高橋佳三著「古武術forスポーツ」という本に肩甲骨を動かすメソッドが載っています。dvd付きの本で、見ていると肩甲骨をよせるときは背骨が反り、離すときは背骨が丸まっています。さらに上下に動かす動きも紹介し、首が伸び縮みする様子はカメのようです。どちらとも肩関節を動かさないでやることが重要です。you tubeで古武術か甲野善紀を検索すればこの動画が見られるかも知れません。

投稿: 農文協大好き | 2009/04/26 12:03

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