松葉杖
松葉杖をついてこられた方がいました
足を骨折なさってそのリハビリの為です
何回かこられていろいろなお話をしました
あるとき「松葉杖では道が歩きにくい」といわれました
その理由というのは通常アスファルトで舗装された道では
水溜りができないように中央が盛り上がっていて
両端は低くなっているのですが
松葉杖を使って歩いているとほんのわずかな傾斜が
かなり大きく感じられて歩いていると自然に道路の端のほうへいってしまい
溝に落ちそうになるとのことでした
なるほどなぁ。。そのときは単純にそう感じただけでした
その日の帰り道で一度試してやろうと思い
自分の足を松葉杖に似た状態にしてみました
簡単なことです
松葉杖には膝もなければ足首もありません
つまり膝に力をいれ曲がらないようにすればある程度松葉杖に近づくことができます
するとどうでしょう・・・
膝を曲げずに歩いていると情け容赦なしに体が道の端のほうへ流れていくではないですか
愕然としました
我々は歩くときに足首や膝の関節などで
意識することなく道の高低を調節していたのです
ところがそれができない松葉杖では
ほんのわずかな傾斜すら調節できず歩きにくくなるわけです
しかも端のほうへ流れた体を元に戻そうとすると
これがかなり力がいるんです
これは車椅子でも同じことが言えます
車椅子ですとなおさら低い方へ寄ってしまうはずです
それ以来もし自分が松葉杖だったら、車椅子だったら・・・
こんなことを考えながら道を歩くようになりました
体の機能が完全であることはありがたいことです
でもそうでない方も大勢いらっしゃいます
難しいことは申し上げるつもりもありません
ただご自身で一度試してみられたらいかがですか?
そうすればほんの少しだけハンディキャップがある方の気持ちに接することができるかもしれません
ほんの少しだけでしょうけど・・・
簡単なことです膝を曲げずに歩くだけです
ほんの1分だけでいいです
試してみてください
そうすれば・・・
これから私たちがすべきことが見えてくるかもしれません
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コメント
見えないものを見る心。
大切にしたいですね。
投稿: Hama | 2005/02/26 16:06
正直、何とかしたい気持ちはあっても実感できなければ
つい他人事のように思えてしまいます
実際に体験してみると少なからずショックを受けました
投稿: ひろ | 2005/02/26 18:18