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2004/09/09

とびきりのごほうび

「トラックバック野郎」という企画でのテーマ「とびきりのごほうび」というお題に挑戦

私たちの仕事は「痛い」「辛い」「しんどい」・・・・
とまことにしんどいお話からスタートします
誰でも体のどこかに痛みがあるのは辛いもの
よくよく辛抱しきれなくなってお越しになる方がほとんどです

まずはそのお話を聞いてだいたいの体の具合を判断しなければなりません
もともと話し好きの私はできるだけ時間を割いてお話を聞きます
最初は具体的に痛い箇所からお話していただくのですが
長い期間痛みを持ち続けた方は心にも傷を受けて来れれるケースも少なくはありません
中にはお話しているうちに心の中にいっぱいたまったものまでが
堰を切ったかのように出てきて、涙ながらにいろいろなお話をされる方もいます

義理人情に弱い(?)私は患者さんよりも興奮してまくし立てることもあります(笑
本当はこっちは冷静でないといけないのはわかっているのですが
ついつい話を聞いていてのめりこむこともしばしば

そして施術をしていくわけですが
回を重ねるごとに当然、情も移り「何とかしてあげたい!」という気持ちも強くなっていきます
そして二人三脚で症状に立ち向かい、お互いに努力していきます

その甲斐あってようやく痛みも軽くなり、もう少しで治るというときには
お互い勝利に向かって進むチームメイトみたいな連帯感が生まれます
こんなときにこそこの仕事を選んでよかったと実感します

そしてついに痛みが取れたときにはお互いなんともいえない達成感があります
しかし因果なものでそのときこそが「お別れ」のときなのです

いつも「こんなとこに通ってるのは何の自慢にもならない」と私は軽口をたたいていますが
そのときが「こんなとこに来る」理由がなくなる日なのです

お互い待ちに待った日が「お別れの日」であることは私も承知していますが
一生懸命頑張ったごほうびが「お別れ」というのも寂しいものです

「会うは別れのはじめかな」・・・ま、こんなとこですかな・・・

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