立ち仕事の方に腰痛持ちが多いことは
世間でもよく言われることですし
実際に腰痛館に来られた人でも立ち仕事をされている方は少なくはありません
別に統計を取っているわけでもないので
あくまでも私の感覚的なものではあります
それに対し私がいつもお勧めする改善方法は歩くこと
もちろん人によって状況が違いますので
その人に応じた方法をお伝えしておりますが
9割以上の人にウォーキングをお勧めしているのは間違いありません
一般的な感覚でいえばじっと立つより歩いた方が運動量も多く
疲れてしまいそうな感じもしますので疑問に思われる方もいるかもしれません
疑問に思わなくても歩いた方が改善する可能性が高いとお伝えしても
イマイチ納得できない表情をされる方もいて
結局は身体の中で何が起きているのかがわからないと釈然としないというのが本音かもしれません
私自身が前職で長いこと立ち仕事をしていて
腰痛に見舞われた経験がありますので
立ち仕事に悪い印象をもっているのも事実ですが
実際に感じたのは運動した時の疲れ方と立ち仕事を終えたときの疲れ方に違いを感じていました
一日中あまり動かず立っているということは
筋肉の伸び縮みの機会は極端に少なく
静脈にある血液が心臓に戻るときに必要な
筋肉のポンプ作用があまりなく
血液の循環が乏しく酸素もエネルギーも供給されづらく
一方二酸化炭素や老廃物を含んだ血液がその場でとどまるような状態ですから
「疲れる」というよりも「だるさ」と表現した方が的確かもしれません
歩くと筋肉は伸縮をくり返しますので
エネルギーを使う反面新しい血液がふんだんに流れてくる結果
疲れると同時に疲労回復も行われる状態となります
スポーツのような激しい運動ですと疲労の量が上回りますので
当然ヘトヘトの身体になりますが
ウォーキング程度の軽度な運動ですと
疲労の程度も違いますし
疲れ方が心地よく感じることさえあります
まさに人が動物として営みをする健全な状態といえるでしょう
両者を比較するとじっと立っている方が不健全な状態であることは明白なんですが
あまり動かず立っているということは姿勢を維持する筋肉だけが緊張し続けて
身体を動かすための筋肉はあまり働かず
アンバランスな疲れ方をするわけです
特に立ち仕事は職業になると毎日同じ仕事を何年も続けることになり
イヤな疲れ方が蓄積し身体を支える筋肉から衰えて固まってしまいます
それが腰痛で一番多いプロセスといっていいでしょう
もちろん激しい運動をしすぎて腰痛になる人もいますが
その割合はだんせん運動不足の人の方が圧倒的に多いわけです
歩くという動作はひどく疲れることもなく
様々な筋肉が連携して活動する優れた運動だということを申し上げておきます

(フリー素材いらすとやさんから)
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